酒はあまり強くないのですが飲むのは嫌いじゃないので、そこかしこに行きつけのバーがあります。
馴染みのない方には Bar と言うとかなり敷居が高そうに感じますが、作法とか一切気にせずかなりカジュアルな感じで利用できますので一度行ってみると良いと思いますよ。
行きつけのお店を何軒か持っていると、男性なら女の子と食事のあとの二軒目に使えますし、女性なら少人数の女子会でしっとりオサレに飲むなんてのもいいですよね。
悩み事を聞いてくれる優しいバーテンダーさんに出会えるかもしれませんしね!
行きつけのバーの定義
僕なりの「行きつけのバー」の定義をしておきましょう。
* バーテンダーさんとお互い名前で呼び合っている
* バーテンダーさんが自分の酒の好みを知っている
* 毎回違う女の子を連れて行っても気づかない振りをしてくれる
名前で呼べる関係
「お客さま、次は何にしますか?」
「ピートのガッツリ効いたボトラーズ系の珍しいので、バーテンダーさんのオススメがあればそれを」
こんな端から聞いてて痒くなるような会話じゃなくて、
「ヨムナさん、今日はどうされます?」
「んー、山ちゃんおすすめで。今日は暑いからさらりとグビグビ飲めちゃう感じ!」
こんな会話ができたら行きつけっぽくないですか?
好みを知ってる
「ヨムナさん、シングルカスクの珍しいの仕入れたんですよ。口開けします?」
「お、いいっすね。山田さんもまだ舐めてないの?一緒に味見する?」
てな感じで、好きそうなものがあったら出してきてくれる関係って、行きつけっぽいですよねぇ。
女の子を連れて行く
女の子を連れて行ったときに、
「ヨムナさん、いらっしゃいませ。」
と名前を呼んで迎え入れてくれると「ナイス!(心の叫び)」って感じですよね。
週始めの7時とか8時ぐらいに行ってみよう
とりあえず初心者なら、ぐるなびとか BAR-NAVIあたりで、手近なバーを探して入ってみましょう。こういうサイトに店名をさらしているお店なら、一見さんが行ってもまず問題ないと思います。
コアな店とか知る人ぞ知る系は、そのうちバーテンダーさんやお店に来ているお客さんが教えてくれるようになります。特に若いバーテンダーさんなんかは自分が目標にしている人がいたりしますし、研究熱心で色々な店に飲みに行ったりしているので情報量が豊富です。商売敵のはずの他店の話をしてくれるバーテンダーさんも意外といます。
まずネットで店内写真をチェックしてみましょう。バーテンダーさんと仲良くなりたければバーカウンターに座ってナンボですから、カウンターがメインでフロア席が少なめのところを選びましょう。またフードメニューが充実しているお店はいわゆるバーが併設されてる洋風居酒屋だったりするので、行きつけのバーを作ろうという今回の目的にはちょっとズレますね。
だいたい月曜から水曜日の7時とか8時ぐらいだと大抵の店はかなりまったりした時間が流れているので、バーテンダーさんに顔を覚えてもらいやすいと思います。
初めてお店に行く前に知っておきたい注意事項
「バーテンダー」は Bar と Tender の造語です。「バーテンさん」と略して呼ぶとかなり失礼なので、まだ名前がわからないうちは「バーテンダーさん」か、相手が店のご主人っぽかったら「マスター」と呼ぶほうが良いです。
ほかにも、意外とやっちゃいがちですが止めておいたほうがいい事を箇条書きしておきます。
やっちゃいけないこと
- 酒についてのウンチクを語る
- あんまり一般的でないカクテルやお酒をオーダーする
- 「バーテン」と呼ぶ
やってもいいけど、ちょっと格好わるいこと
- 「すいませーん」とバーテンダーを呼びつけて二杯目を注文する
- 他に客がいるのに長い話をしてバーテンダーを引き止める
- イッキ飲みする
バーテンダーはお酒のプロです。素人がプロの前で酒のうんちくを語るのは相当な厚顔無恥でないとできません。バーテンダーは、客に恥をかかせないよう口を挟んだりはしてこないでしょうが、顔に出さずに心のなかではかなり笑ってると思います。
一緒に飲みに行った友人とお酒の話をしたいのであれば、バーテンダーさんを会話に呼び込んで、バーテンダーさんにお酒の説明をしてもらうように水を向けるというのが初心者向けの鉄板テクニックです。
また、プロ意識がある方に対して恥をかかせないことも気遣いとして重要で、初対面のバーテンダーさんの力量もわからず、在庫があるかどうかもわからないお酒や、マイナーなカクテルのレシピをくどくど説明しなければならないお酒を頼むのは無粋です。
バーテンダーさんは接客のプロでもあるので、客のグラスが空いて二杯目をどうしようかなという絶妙なタイミングで声を掛けてくれます。「すいませーん」と呼びつけるのは逆にバーテンダーさんに対して「ちゃんと気を使ってくれてないじゃん!」とクレームしてるようなものです。もちろん程よいタイミングで「次はいかがされますか?」と聞いてくれない店は、あなたにとってリズムが合わないお店なので二度と行かなくていいです。
また、テキーラやニコラシカのように一度に口に含んだ方が良いものは除いて、イッキ飲みはお酒に対して失礼なのでヤメましょう。
喉が乾いてたらビールかハイボールあたりをグビグビやるのはもちろん有りですよ。でも、実は簡単そうなハイボールも居酒屋のハイボールとは違って、バーテンダーさんによってはウィルキンソンとクラブソーダを使い分けていたり、スプーンを使って混ぜるにしても氷を上下させてそっと混ぜたり、ぐるりと半回したりと、炭酸の強さや粒の大きさ、ウイスキーの香りの開き具合といったことにかなりのこだわりが込められていますので、きっちり味わって飲むのが失礼が無くて良いと思います。
たとえばウイスキーなどは、空気に触れてる時間が長くなると香りが開いてふくよかな味に変化したり、隠れていたカラメルや柑橘系の香りがしてきたり、胡椒を舐めてるような味がしてみたり、氷の溶け具合によって甘くなっていったりと、どんどんと味が変わっていきます。時間を掛けて味の変化を楽しむようにして、イッキ飲みだけはヤメましょう。
バーテンダーさんと仲良くなるのにする3つのこと
バーテンダーさんと仲良くなるのは簡単で、3つのことを順に進めれば、3回めにお店に行った時にはもう「行きつけ」状態になります。
ちょろっと行って、居心地の良いお店で自分にあいそうなバーテンダーさんだと思ったら試してみてください。
- 翌日か翌々日の同じ時間帯に2度目の訪問をする
- 初心者なんで色々教えて下さいと伝える
- バーテンダーさんに一杯ご馳走する
短い間隔で二回目の訪問
これって営業職なら基本中の「キ」ですよね。最初のうちだけ頻度を多くすれば、あとは月1回しか行かなくても、お店は良くしてくれるものです。
最初の一杯
初めて行って一杯目を頼むのに何にしたらよいか悩んでるときは、とりあえず、ハイボールかジントニックあたりが当たり障りなくてよいですかね。炭酸やスプーンを扱う技とか見れますし。
ウィスキーやジンの銘柄を聞かれると思いますが、その時に「実はバーで飲むのは初めてなんですけど、最初に飲むとしたら何のハイボールがいいでしょうか?」なんてストレートに言っちゃうのが良いですよね。
どの店にもあるウイスキーで頼むとしたら、飲みやすい系ならマッカラン、臭い系なら白州かラフロイグあたりがおすすめかなぁ。ジンだとゴードンかタンカレーあたりが一般的なんですかね。
この時にいろいろとお酒の癖や風味なんかの説明をしてもらったりできると、仲良くできるチャンス到来ですね!
教えてもらおう
一杯目を飲み終わってしばらくすると、きっとバーテンダーさんが声を掛けてくれます。
「二杯目をお作りしましょうか?」
このタイミングが、二回目の仲良くなるチャンスです。
一杯目が美味しかったことと、二杯目はもうちょっと別の系統を経験してみたいと伝えてみましょう。
「これ美味しかったです。二杯目は、またちょっと違った感じの初心者向きウィスキーを紹介してくれませんか?」
きっと色々とお酒の説明してくれます。基本的にバーテンダーさんはお酒の説明するのが大好きな人多いですから。
二杯目を飲み終わったら、さらっと帰りましょう。
翌日に再訪問しよう
欲を言えば翌日、できれば3日以内にまた暇そうな時間帯にお店を訪ねましょう。一杯目は、昨日飲んだ美味しかった方を頼めば良いと思います。
「昨日飲ませてもらったアレが美味しくて、◯◯のハイボールまたお願いします。」
とオーダーすれば、すぐ思い出してくれるはず。
二杯目か三杯目を頼むタイミングで、
「ところで、バーテンダーさんはどんなお酒が好きなんですか?」
と水を向けてみて会話が続きそうなら、
「じゃぁ、それを試してみたいので、バーテンダーさんもご一緒にいかがですか?」
と一杯ご馳走しちゃいましょう。ま、断られたら無理強いせずにすぐ引き下がりましょうね。
あとは自然と名前交換もすることになると思いますし、次の週に3回目の訪問をした時にはもう「常連」扱いです。
3月も後半になると送別会などでガサガサしてくるので、なるべく早いうちに「行きつけのBar」を作っちゃって、4月の出会いに備えると良いですよね!